医療費の点数計算を正確に行うための基本知識

公開日:2025/03/03
点数計算

患者が疾病などにより医療機関を受診する際には、医療機関に費用を支払います。国内では皆がそれぞれの保険に加入しているため、患者が直接支払う代金と、保険者から医療機関に支払われる代金が発生します。この際、点数によって費用が算出されますが、どのような計算に基づいているのでしょうか。

診療報酬の基本

診療報酬とは、医療機関が患者に対して医療行為を行った際に受け取る対価のことです。患者が保険を利用した場合は、患者の自己負担額である1~3割を直接医療機関に支払い、残りは保険者から医療機関に対して支払われます

保険者が医療機関に診療報酬を支払う際、医療機関から提出されたレセプトと呼ばれる明細書のような書類の内容に基づいて、金額を算出します。診療報酬を計算するときには、医療行為の内容ごとに定められた点数を加算していくのです。

診療報酬の支払い方法は、大きく分けて2種類です。出来高払い方式は、診療内容によって診療報酬が変わります。検査、注射、手術など、ひとつひとつの医療行為につきそれぞれの点数が加算され、診療報酬が確定されます

様々なルールに基づき報酬額が算定されることや、不必要な検査などにより過度な医療行為が行われることには注意しなければなりません。包括払い方式では、国が定める基準において一定の診療報酬が適用される仕組みです。

この場合、支払われる金額に対してコストをかけないように医療行為を行う可能性があるため、必要十分な診療がされるかどうか注意しなくてはなりません。

診療報酬の計算方法と加点のポイント

診療報酬は、様々な医療行為によって加点されます。現在では、1点が10円として計算されています。診療報酬で計算される点数は全国で同じ基準を採用しており、厚生労働省の診療報酬情報提供サービスで、それぞれにかかる点数を調べることが可能です。

患者が医療機関にかかる際には、初診料や再診料が加点されます。初診料は、患者が初めてその医療機関にかかる場合に発生するものです。

対して再診料は、継続して同じ疾病内容で受診する場合に発生するものです。また、6歳未満の患者が受診する場合や、医療機関の診療時間外に受診する場合には、別途点数が加算されます。

そのほか、検査、注射、手術、麻酔、レントゲン、処方箋の発行など、様々な医療行為に対して加点がされます。加点にはたくさんの規定があり、病院の規模によってもその規定は異なるので注意しましょう。

正確な請求のために必要なレセプト作成と提出手順

加算された点数によって診療報酬を算出したら、今度はレセプトを作成して請求をしなければ、診療報酬を受け取ることはできません。診療報酬は、各保険者が医療機関に支払うこととなりますが、医療機関と保険者の間には審査支払機関があります。

医療機関は作成したレセプトを審査支払機関に提出し、審査支払機関が不備の有無を確認したのちに保険者へ提出します。保険者も内容を確認し、不備がなければ診療報酬を審査支払機関経由で医療機関へ支払うのです。

このときにやり取りされるレセプトは、診療報酬を決定するために非常に重要なものです。今ではほとんどの医療機関にレセコン(レセプトコンピュータ)が導入されています。レセコンがあれば、診療内容に応じて自動的に点数を計算できます。

レセプトは通常、1か月の診療情報を患者ごとにまとめます。このレセプトを、今度はチェックし内容に不備がないか見定めなければなりません。たとえば、入力に漏れがあった場合や、病名に対して診療内容や処方内容に相違があった場合などです。

もし不備があった場合は、差し戻しの対象となり更に時間がかかってしまいます。最終的には医師が再度のチェックを行ったあと、審査支払機関へレセプトを提出します。

提出期限は、翌月の10日までに提出する必要があるため、医療機関では月末から翌月10日まではレセプト週間と呼ばれる繁忙期になりやすいです。

審査支払機関や保険者からレセプトの差し戻しがあった場合、診療報酬の支払いが延びてしまうため、余裕を持って提出しなければなりません。最近では、レセプトチェックを自動で行ってくれるシステムも開発されています。

導入にコストはかかるものの、レセプト業務において多大なる効果を発揮します。人手不足に悩む医療機関は、導入を検討してみるのも効率化への第一歩といえるでしょう。

まとめ

診療報酬は、医療機関の主な収入源です。点数計算やレセプト内容を間違ってしまうと、得られる報酬が減ってしまいます。それだけではなく、患者やそれぞれの機関からの信用を失うことにも繋がってしまうでしょう。そのため、点数計算、レセプト業務においてはスピーディーかつ正確に作業を進める必要があります。レセコンやレセプトチェックシステムは、その両方においてサポートする役割を担います。これにより、人間の手では限界があるところにも手が届くようになるでしょう。必要に応じて適切なシステムを導入することも、安心できる医療環境づくりのひとつといえるのではないでしょうか。

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